大学院生の声
コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程 I.Aさん
2018/04/01
大学院生・修了生
OVERVIEW
コミュニティ福祉学研究科博士課程前期課程の大学院生にインタビューしました。
大学院に入学しようと思ったきっかけを教えてください。どのような点に魅力を感じましたか。
2016年に短期大学の幼児教育科からコミュニティ福祉学部へ3年次編入学し、特に短期大学で学んだ子どもと、新たな関心である外国人に関する生活問題に興味関心を持ちながら2年間を過ごしました。授業の講義を受けたり、卒業論文を執筆したりしていく中で、日本で生活する外国人の権利や生活実態と、かれらが日本社会で見えづらい状態にあることに疑問を持ちました。また、進路としてNGOへの就職を考えているため、自分自身の専門分野を深める必要があり、大学院への進学を決めました。
大学院生になって、毎日どのように過ごしていますか。
博士前期課程の1年は、講義の履修が主です。他にも大学内では、学部生授業のアシスタント、所属するゼミナールの学部2,3年生、博士後期課程のゼミに参加し、学びを深めています。また授業がない日には、研究会や講習会にも参加し、研究領域がどのような状況にあるのか、情報を得るようにしています。授業以外では、アルバイトに出掛けたり、心身ともにリフレッシュするためにフラダンス教室に通ったり、研究により集中できるよう、休息も大切にしています。その中で生まれる新たな気づきや発見との出会いが、研究の原動力になっています。
どのような研究を行っていますか。研究の面白さについて教えてください。
現在グローバル化によって、私たちの生活の中でも日本で生活する外国人の存在は身近になってきました。仕事のために来日する外国人だけではなく、日本に生活拠点を置く外国人も増えて、「日本人」の在り方が多様になってきています。しかし、日本社会は、かれらのアイデンティティや権利を十分に包摂できるような社会体制に整っていないのが現状です。そこから、外国籍の親を持ちながら日本で生まれ育ってきた第二世代に焦点を充て、外国にルーツを持つことで、家庭の中で中心になる文化とホスト国の文化をどのように吸収しながらアイデンティティを形成し、自分の存在価値を見出していくのか、精神的な居場所を指す「ホーム」の意義から明らかにしたいと考えています。
このテーマは、社会学で多く扱われていますが、コミュニティ福祉学では、研究対象である外国人が日本で生活することで、どのような困難や課題を抱えているのか、共に生きていく基盤となるコミュニティの重要性からこのテーマを問います。現在は文献や市区町村で行われる勉強会への参加といった研究ですが、特に勉強会では、実際に地域学習室等で子どもたちを支援している方々の貴重な意見や現場の状況を聞いています。今後さらに増えていくであろう外国にルーツを持つ子どもたちに対し、生活の場となるコミュニティでどのように研究対象を捉えているのかを知る良い学びの場になっています。文献だけでは学びきれない、現場での学びができるのもコミュニティ福祉学研究における研究の面白さではないかと感じています。
大学院の勉強を将来どのように活かしたいと思いますか。
将来は、研究してきたものを活かせるような進路にしたいと考えており、具体的には外国につながる子どもたちの支援を中心に活動ができるNGOへの就職を希望しています。
現在外国につながる子どもの支援は、学校や家庭以外の居場所としてのフリースクールや地域学習室といった子どもたちへの支援を中心に、保護者を対象とした子育て支援などがあります。子どもの支援だけでなく、共に生活する保護者も含め、地域の一員としてよりよい生活を送るための支援ができるような取り組みができればと思っています。また知識だけではなく、社会問題への捉え方や判断といった研究で培ってきた思考も含め、研究した糧を現場で役立てていきたいです。
現在外国につながる子どもの支援は、学校や家庭以外の居場所としてのフリースクールや地域学習室といった子どもたちへの支援を中心に、保護者を対象とした子育て支援などがあります。子どもの支援だけでなく、共に生活する保護者も含め、地域の一員としてよりよい生活を送るための支援ができるような取り組みができればと思っています。また知識だけではなく、社会問題への捉え方や判断といった研究で培ってきた思考も含め、研究した糧を現場で役立てていきたいです。
最後に、受験を考えている方に、コミュニティ福祉学研究科の特徴や魅力を伝えてください。
コミュニティ福祉学研究科の魅力は、その多彩な研究領域です。福祉の領域はもちろんのこと、社会学や哲学といった幅広い分野から、研究そしてコミュニティ福祉を問うていきます。自分の研究領域に関わる分野だけを深めるのではなく、多角的な捉え方を知ることで、研究の幅を広げることができるのは、コミュニティ福祉学研究科の強みであるといえます。
そして、その幅広い研究分野によって、自分の領域以外にも他の研究を通して、様々な領域や問題関心があることにも気付くことができます。講義や教授からの指導だけでなく、同じ院生同士でも刺激を受けることによって、研究により深みが出るのも、コミュニティ福祉学研究科ならではだと思います。
自分の関心を研究する学びの場でありながら、自分自身の価値観も深める場でもあります。ぜひコミュニティ福祉学研究科で過ごす大学院生活を選んでみませんか。
そして、その幅広い研究分野によって、自分の領域以外にも他の研究を通して、様々な領域や問題関心があることにも気付くことができます。講義や教授からの指導だけでなく、同じ院生同士でも刺激を受けることによって、研究により深みが出るのも、コミュニティ福祉学研究科ならではだと思います。
自分の関心を研究する学びの場でありながら、自分自身の価値観も深める場でもあります。ぜひコミュニティ福祉学研究科で過ごす大学院生活を選んでみませんか。
※2018年インタビュー当時の情報です。