2026/04/06 (MON)
コミュニティ政策学科・上林ゼミの学生が、「貧困ジャーナリズム賞」を受賞
OBJECTIVE.
コミュニティ政策学科・上林ゼミナールの学生たちが執筆した著書『大学生が伝えたい 非正規公務員の真実—現場から見る課題と未来』(明石書店、2025年3月)が一般社団法人反貧困ネットワークの貧困ジャーナリズム大賞2025において、「貧困ジャーナリズム賞」を受賞しました。
本賞は、反貧困ネットワークが主催するもので、日本社会の貧困や格差問題に焦点を当てた過去1年間(2024年10月~2025年11月)に発表された優れた報道(新聞、テレビ、書籍、ラジオ番組、ネットなど)を年に一度顕彰する賞です。隠された事実を暴いたスクープや、貧困問題の理解促進、社会構造の欠陥・政策の不備の是正、当事者の声の代弁等をした調査報道が対象です。
このように優れたジャーナリズムを表彰する賞において、学生が執筆した書籍が選ばれるのは、特に注目される点です。
また、この活動が評価され、本書執筆学生5人が2025年学部長表彰を受賞しました。
このように優れたジャーナリズムを表彰する賞において、学生が執筆した書籍が選ばれるのは、特に注目される点です。
また、この活動が評価され、本書執筆学生5人が2025年学部長表彰を受賞しました。
著書『大学生が伝えたい 非正規公務員の真実ー現場から見る課題と未来』(明石書店、2025年)
この本の執筆者は、当時、20歳そこそこだった上林ゼミナールに集った学生たち。
学生たちは、非正規公務員当事者にインタビューに行き、周辺情報を調べ、大学のリポートではなく社会に訴えられる記事を書きなさいという、指導教員(上林)の無理難題にめげずに、執筆を進めていきました。
ゼミナールの募集プログラムの名称は「非正規公務員問題を調査報道してみる」。
学生には、ゼミ論文の執筆・提出・教員の評価という通常の大学の授業の枠組みを外れて、執筆は調査報道という手法を通じてレポートではなく記事を、提出は出版という形式により社会へ、評価は本書を読む読者であるとしました。
取材に応じていただいた非正規公務員は、児童虐待に対応する児童相談所の職員、臨時教員、図書館の非正規司書、ハローワークの非正規相談員、そして職場のハラスメントが原因で自死した非正規の家庭児童相談員の遺族。
本書は上林ゼミの活動の成果物ですが、コミュニティ政策学科が追求する「地域社会の問題を当事者の視点から考え、解決方法を構想・提案・実践する人を育てる」という教育実践の中で、学生たちが成長してきたその証でもあります。
学生たちは、非正規公務員当事者にインタビューに行き、周辺情報を調べ、大学のリポートではなく社会に訴えられる記事を書きなさいという、指導教員(上林)の無理難題にめげずに、執筆を進めていきました。
ゼミナールの募集プログラムの名称は「非正規公務員問題を調査報道してみる」。
学生には、ゼミ論文の執筆・提出・教員の評価という通常の大学の授業の枠組みを外れて、執筆は調査報道という手法を通じてレポートではなく記事を、提出は出版という形式により社会へ、評価は本書を読む読者であるとしました。
取材に応じていただいた非正規公務員は、児童虐待に対応する児童相談所の職員、臨時教員、図書館の非正規司書、ハローワークの非正規相談員、そして職場のハラスメントが原因で自死した非正規の家庭児童相談員の遺族。
本書は上林ゼミの活動の成果物ですが、コミュニティ政策学科が追求する「地域社会の問題を当事者の視点から考え、解決方法を構想・提案・実践する人を育てる」という教育実践の中で、学生たちが成長してきたその証でもあります。
執筆学生
コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科4年次
守田優也さん、山田優月さん、佐藤千花さん、櫻井晴菜さん、秋田谷和哉さん
本書で、執筆学生たちは、次のようなメッセージを記しています。
守田優也さん、山田優月さん、佐藤千花さん、櫻井晴菜さん、秋田谷和哉さん
本書で、執筆学生たちは、次のようなメッセージを記しています。
- 守田優也さん(第1章 児童相談所──児童虐待に挑む現場第一線は非正規公務員)
学生という立場にあり、この問題について長い時間をかけて学習してきた私たちがその声を拾い上げ、世間に発信していくことが大切なのだ。だから調査し伝えるという調査報道が大事なのだ。
- 櫻井晴菜さん(第2章 教員の質が担保されない教育現場)
(公立学校の臨時教員を調べてみて)教職を聖職と考えず、様々な専門スタッフと一体となって、児童生徒の成長を手助けする。そうすることで教員が教師としての役割を果たせるようにしていくことが、私たちが辿るべき道筋ではないかと感じている。
- 佐藤千花さん(第3章 公共図書館の非正規公務員)
(非正規の公立図書館司書を調べてみて)やりがい搾取、不安定な雇用。現場から上がるSOSの声を、私たちはもっと敏感に感じとらなければならない。市民である以上、非正規公務員問題を他人事と捉えることはできないはずだ。本に救われたことがあるすべての人が、今度は図書館の未来を救う番ではないだろうか。
- 秋田谷和哉さん(第5章 ハローワーク相談員 声をあげる非正規公務員当事者たち──雇止めされる恐怖に抗して)
(非正規公務員当事者団体を取材して)当事者が声を挙げているということは「非正規公務員問題」のステージが変わったことを意味する。それほどまでに危機が迫っているということだ。当事者たちが発信する中で、SOSにどう応えるのか、私たちがどういう姿勢で受け止めるのかが問われている。
- 山田優月さん(第6章 ある相談支援員の自死から考える)
非正規公務員問題は、内側から告発することが困難な問題です。そして、そのため「表に出ない」問題です。だから、私たちは自分たちが調べてきたことを「本」として可視化することにしました。私たちは 内側から変えられない問題であるからこそ、外側からの力が必要になってくると考えて、「その外側からの力になりたい」と思っています。
貧困ジャーナリズム大賞2025受賞式の様子(3月7日 東京しごとセンター(飯田橋)地下講堂にて)
学位授与式後、「貧困ジャーナリズム賞」と「学部長表彰」が授与されました